Case Study

活用事例

活用事例[詳細]

CASE-3 コウノトリの里でZ-GISを駆使する先進農業者
兵庫県/JAたじま 導入生産者

コウノトリの里でZ-GISを駆使する先進農業者たち

~営農情報の共有化やグローバルGAPの記録等に活用~

兵庫県の日本海側にあるJAたじまは、カエルやドジョウなど、コウノトリのエサとなる生き物が育つ環境づくりに取り組み、「コウノトリ育む農法」で栽培・収穫された「コウノトリ育むお米」をはじめ、おいしいお米の産地として知られています。
管内には、先進的な技術や栽培方法を取り入れている農家が数多くおり、Z-GISは、そうした農家から支持を受けています。
JAたじまでは、JA・Z-GISユーザー(生産者)・全農が一体となってZ-GISの活用を進めています。ここでは、Z-GISを導入したの生産者のうち4名の方々に、その活用方法についてうかがいました。

  • ブランド米「コウノトリ育むお米」

  • Z-GISを導入した生産者の皆さん

グローバルGAPの記録に活用
ユメファーム 青山氏

ユメファームの青山さんは、「コウノトリ育むお米」やグローバルGAPの取得など、先進的なコメ作りを実践している生産者で、現在水稲5.5haを管理しています。
青山さんがZ-GISを導入したきっかけは、圃場でスマートフォンを活用して、営農情報を確認しながら圃場管理ファイルに入力ができないかと検討している時、JAたじまからZ-GISの紹介を受け、これだと思いました。
グローバルGAPを取得したため、記録の管理は必須です。いままでパソコンを使てExcelに記入していた作業内容を、スマートフォンを介してZ-GISに直接入力できるので、かなりの時間が短縮できました。また、朝や昼休みのミーティング時に、スマートフォンをモニターに接続して、従業員間でその日の作業内容を共有しています。作業の段取り確認や、田植作業前に電柵をはずすなどの前さばき作業が素早くできて、従業員の作業効率も良くなりました。

  • 圃場にいながらスマートフォンを介して圃場情報を入力できる

  • 「Z-GISは簡単にデータ入力できる」と好評 ブランド米「コウノトリ育むお米」 圃場にいながらスマートフォンを介して圃場情報を入力できる

パソコン・スマートフォン両方のZ-GISアプリについて、大変満足しています。現在は、栽培計画・作業受託・出荷数量確認など、仕事の内容ごとにファイルを管理しいます。その年の作業がすべて終わった時に、データを印刷して、ファインリングすると管理が終了できるように印刷サイズも考えてデータづくりをしています。今後は、圃場のデータを印刷して米袋に貼れるようにし、どこでこの米が作られたかを消費者に知らせることができるような仕組みを作りたいと考えています。

  • ユメファームはPCとモニターで多面的管理を行っている

  • ユメファームの作業日管理。「田原下」など圃場名には地域の名前 が付けられている

作業指示の間違いがなくなった
生産者 森田氏

水稲30haを管理する森田さんは、圃場を地図上で見られる機能が有望と思いZ-GISを導入しました。
圃場の情報をスマートフォンのアプリを使い現場で確認できるので、圃場サイズを見ながら、作業時間や作業資材をその場で検討でき、無駄を省くことができるようになりました。また、従業員がそれぞれのスマートフォンで、圃場のデータを見ながら作業の進行状況や圃場ごとの作物の違いなどをその場で確認できるので、作業指示者と従業員の間で指示を間違えることもなくなりました。Z-GISを導入したことで、従業員間のコミュニケーションがスムーズに行え、経営改善につながっています。

多岐にわたる作物を管理するにはZ-GISが一番
生産者 掘名氏

堀名さんは、水稲15ha、豆麦類15haを管理する生産者です。
営農報告用の栽培地図を手書きで毎回作成するのは大変です。この作業をなくすためにはどうしたら良いか、日々考えていました。また、水稲だけでなく麦類や豆類もあり、圃場の作付けが毎年変わり、管理するのに大変苦労していました。何か良い方法がないかと探しているとき、既に使用している生産者やJAたじまから紹介を受けZ-GISを導入しました。
さっそくZ-GISに圃場情報を入力しました。それだけで栽培地図を作成でき、画面で見ることができるのでとても便利に感じています。また、栽培地図を絵図面でなく航空写真で確認ができるので、実感がわきとても気に入っています。

ディスプレイ表示で営農情報を共有化
株式会社 坪口農事未来研究所 坪口氏

株式会社坪口農事未来研究所は、水稲9haを管理する農業法人です。
代表の坪口さんは、以前の職業がシステム開発だったので、農業に従事した時、農業をシステム化したいと考えExcelで管理を行っていました。その際、いくつかの営農管理システムを試しましたが、管理したい項目が無いなど自由度が少ないと感じ、使用には至りませんでした。自分で作ろうと思っていた時、JAたじまからZ-GISを紹介され、また実際に使っている生産者仲間にZ-GISを見せてもらい、導入してみようと決断しました。Excelベースで既存のデータを活用でき、価格も安くてとても気にいっています。
作業前には、社員4人でZ-GISの営農情報を見ながらミーティングを行っています。Z-GISをディスプレイに表示し、従業員の報告をその場で打ち込んで情報を共有しているため、作業内容をしっかり伝えることができるようになりました。さらに、従業員が面積・栽培品目などの圃場情報を確認するなど、圃場管理に興味を持つようになったことに、現場での意識改善を実感しています。今後は、米袋から生産圃場がわかるといった乾燥調整後のトレーサビリティができるようなシステムなど、Z-GISを活用した自社のデータベースを作りたいと考えています。

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